抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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熱分解反応における不可逆性についての機構論的な考察。いくつかの金属の酸化物の熱分解の機構には,原子状の酸素で解離が進む場合(タイプ1)と分子状の酸素が関与する場合(タイプ2)とがある。分解圧の速度論的な研究から,タイプ1は可逆的であるが,タイブ2は不可逆なことが報告されている。ウランの酸化物について行なった実験でも,U
3O
8はタイプ1によってのみ酸化されてα-UO
3-xまで酸化され,逆にα-UO
3-xはタイプ2で熱分解していることが確かめられている。速度論的な考察から,もし分解反応がタイプ2で主として起るときには,逆の酸化反応でもタイプ2の方がタイプ1のそれより優勢になることを示し,実際にはそのようになっていない原因について考察を加えている。著者らは,分子状の酸素の低酸化物中への溶解→分子状酸素の拡散→化学吸着→酸化反応の各過程の中で,化学吸着の段階が,活性中心が原子状またはイオン状の酸素で占領されているために速度が遅くなり,このことが見かけ上の不可逆性を示すのであろうと推論した(久米 三四郎);参20