抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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多年にわたって血清中たんぱく結合性よう素(PBI)が体循環中の甲状せんホルモン濃度として測定されて来た。チロキシン(T
4)は血中有機よう素の90%を占めトリョードチロニン(T
3)は2%にしかすぎずPBIの中の占める割合は少ないにもかかわらずその代謝に与える影響はチロキシンと同程度である。T
4は主としてチロキシン結合グロブリン(TBG)とチロキシン結合前アルブミン(TBPA)と結合しアルブミンとの結合は少しである。T
3もT
4と同様TBGと主として結合するがTBPAとは結合せず少なくとも他の一種のたんぱくと結合する。しかし最近の研究ではTBPAのT
4輸送に関する役割は重要でなくそれ故にこのたんぱくの濃度変化が遊離T
4の測定の際に大きな要因になるということは疑わしくなって来た。T
3とり込み測定の為の種々の方法を比較したがその結果TBGのいまだ占められていない結合部位の数についての知識が得られこれは血中PBIまたはT
4定量の為に極めて有用であった。血中T
4のたんぱく結合きっ抗分析法による定量はPBIによるものよりもある程度すぐれており現在用いられている甲状せん機能検査に加えると有益である。また遊離T
4測定法を列挙した。遊離T
4係数を用いることは直接遊離T
4の測定を行なうよりはより簡単な変法である(一井昭五)