抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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英国のDounreayにあるWindscaleの原子力研究所からの放射性廃棄物は,排水パイプラインを通じて海岸から1マイルの沖合に排出される。この場合人に対する放射線安全を考えると,燃料の再処理をButexプラントだと
106Ruであるが,Dounreayのようなトリプチルりん酸プラントの場合は,
95Zr,
95Nbが問題である。そこで排出核種の短期間における海水中での濃縮生物として,チシマクロノリ(Porphyra umbecalis)を選び,排出口から25マイルの範囲の沖合まで,海水,海底,チシマクロノリにおける
95Zr
95Nb,
106Ruの含有量を調べた。その結果チシマクロノリの
95Zrに対する,海水からの濃縮係数は407であり,
95Nbについては431であった。海底,海岸における
95Nb,
95Zrに対する濃縮係数は,10
4~10
6程度である。排出口からの距離別のチシマクロノリの3核種の濃縮状態は,2.5マイルまでは一定であり,それをこえると
95Nb,
95Zrは
106Ruに比べると急激に減少するという結果が得られた。これらの結果から
95Nb,
95Zrは
106Ruに比べると海水から直接海底へと,化学的過程をへて沈着することが多く,
106Ruは海水との混合による希釈によるため遠くまで拡散してゆく傾向が認められた;写図2表4参26(那波 克己)