抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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普通の磁界偏向型質量分析計では質量分散が空間的に行なわれるのに対して,走行時間型(T-O-F)質量分析計では時間的に行なわれるという違いがあるので出力回路の方式の考え方にもかなりのひらきがある。本論文では分析計の基本部分としてはBendix社製の装置を例にとっている。すなわち,ドリフト空間で質量分散を生じたイオン群を磁界型2次電子増倍管のイオン陰極で受ける。また増倍管の陽極の手前にはゲート電柱を設け,増倍出力に対してスイッチ作用を行なわせることができるとしている。ここでは増倍管陽極に接続して用いる出力回路の主なもの,すなわちオシロスコープ出力方式,アナログ出力方式。デジタル出力方式の3方式をあげ,それらの特徴と応用面について論じた。オシロスコープ出力方式は増倍管の陽極出力をオシロスコープの垂直軸に加え,水平軸はイオン放出パルスと同期させるものである。アナログ出力方式は各スペクトルに対応した増倍管出力電流を測定するものである。したがってイオン流強度が極端に小さくない限りいろいろの応用面がある。デシタル出力方式は個々のイオンに対応して増倍管陽極に現われる電流パルスの数を計数するもので,イオン流が弱い場合,たとえば各質量スペクトルのピーク当りの到達イオンの平均数が1以下というような場合にも適用することができる。ただし一定の時間内でランダムに来る信号を計数する関係上,統計的な変動による誤差は避けられない。したがって微弱イオン流を測定するさいには測定時間を長くして計数を増すことによってこの種の誤差を小さくしなければならない;写1図4参4(林)