抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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生体中のCs量は0.1ppm以下で,定量例はきわめて少ない。今までの定量では
134Cs(半減期2.1年)を使っているが,著者らは
134〓Cs(半減期2.9時間)を使い短時間照射で迅速に感度よく定量できた。方法の概略はつぎのようである。1.8×10
12ncm
-2s
-1の中性子束中で試料を1-3時間照射し
134〓Csを生成させる。試料を400°Cで灰化し6MHNO
3に溶かしCs担体と既知量の
137Csを加える。hydrated antimony pentoxide(HAP)カラムに通し
24Naを除去しりんモリブデン酸アンモニウム(AMP)カラムを通し
134〓Csを吸着させる。飽和KNO
3溶液を流し
42Kを除去し
134〓Csを吸着させたまま,AMPのγスペクトルをNaI(Tl)の波高分析器で測定する。化学収率は添加した
137Csの回収率からしらべ収率の補正を行なう。平均回収率は85%。定量値の信頼性は±6%,一般の放射化分析の信頼性とほぼ等しい。この定量法によってえられた魚肉中のCs量は0.017-0.12ppm,人体筋肉中のCs量は0.004-0.054ppmであった。化学分離では一度に5試料処理でき,所要時間は1.5時間であった。この定量法の感度は3×10
-9gCsでだいたいの生体試料中のCsの分析法の感度としては十分である。γスペクトロメトリーで
134〓Csは129KeVのピーク面積で,
137Csは662KeVのピーク面積でそれぞれ定量した(河村正一);写図1表1参18