抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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コムギおよびオオムギ種子を蒸留水に1~5時間浸漬したり,CaCl
2または種種の濃度のH
2SO
4液を含むデシケータ中に置いたりして,種子にいろいろな水分含量を与えた。これらの種子に20 krのX線またはγ線を照射したのち,ろ紙上で10日間生育させて芽生長を測定した。各照射の芽生長を無照射の%として表わすことによって放射線障害を求めた。X線もγ線も浸漬種子の芽生,根に及ぼす障害は等しかった。種子の放射線感受性はある水分含量で最も低くなったが,そのときの障害はγ線よりもX線の方がわずかに高かった。オオムギでは11.2%,コムギでは12.9%の水分含量のときに障害が最少となった。また,H
2SO
4液のデシケータによって水分含量を与えたときには,水分含量が高くなっても障害の増加がみられなかった。水分含量が少くないときはCurtisの仮説によって説明できる。水分含量を高めたとき,浸漬種子では放射線感受性が増し,デシケータ種子では放射線抵抗性が一定値を保つことは,浸漬による水分含量の急激な変化に伴なって代謝活動に変化があったためであろう;図4表2参20(山口 〓之)