抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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クロム酸第三ブチルによるセルロースの酸化反応は,反応温度の上昇と共に反応速度や酸化剤の消費量は大きくなり,一定時間後には生成物の酸化基の生成も酸化剤の消費も定常化する.この酸化は不均一反応でセルロースの非晶領域の酸化崩解が大きく,結晶領域のそれは少ない.中性メジウム中の酸化では第6炭素の第1アルコール基がアルデヒド基に,さらに進むとカルボキシル基へ酸化するのが主であるが,非晶領域のような分子鎖が自由に存在する場合には第2,第3炭素の第2アルコール基のケトン基への酸化が盛んに起きると推定きれる.酸と酸無水物の存在する酸性メジウムでは酸化が起る.