抄録/ポイント:
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ベンゼン水溶液を空気を除去した状態および溶存状態でそれぞれ
60Coγ線によって照射した.空気除去した中性溶液では放射線分解生成物はフェノール,ビフェニル,水素で,酸性溶液ではさらに過酸化水素の生成をみる.この生成値は,G(フェノール)=0.37(0.37),G(ビフェニル)=1.3(1.7),G(H
2)=0.44(0.43),G(H
20
2)=0(0.60)である.ただしかっこ内は酸性溶液の値を示す.Burton,Dorfmanによって呈示されている反応機構を基にして,それぞれの生成値および反応速度の関係式を導き,これに得られた値を対比することにより,呈示されている反応機構について考察を行っている.これからk(e
-aq十H
20
2)>>k(H十H
20
2)なることが得られる.ビフェニルの生成に関しては次の(A),(B)2式の競争反応が考えられ2C
6H
60H・→dimer→bipheny1(A) C
6H
7・+C
6H
60H・→dimer→bipheny1(B) 酸性溶液では,C
6H
6OH・が(B)式に従って大部分反応すると推察している.空気溶存溶液では生成値は,G(フェノール):2.1(2.3)G(ビフェニル)=0(0),G(H
20
2)=2.2(3.1)となる.前述の如き考察からk(H十C
6H
6)/k(H十O
2)は1.4×10
-2なることが導かれる.また過酸化物およびハイドロパーオキサイドが反応に関与していることも示される.空気溶存酸性溶液にFe
2+,Fe
3+を添加すると,G(フェノール)はそれぞれ6.6,3.4に増加する.なおFe
2+を添加した場合の方が酸素の消費がすみやかである;図12表5参51(保坂 明夫)