抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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異常動物細胞であるがん細胞のたんぱく質生合成に対して芳香族アミノ酸の類似体がしめす効果をマウスのエールリッヒ腹水がん細胞について実験し,つぎのような結果を得た。(1)エールリッヒ腹水がん細胞たんぱく質へのアミノ酸とりこみのin vitro実験の基礎的条件を設定した。(2)実験に供した6種の芳香族アミノ酸類似体のうち,パラニトロフェニルアラニン(PNP)とパラフルオロフェニルアラニン(PFP)が対応する正常アミノ酸のフェニルアラニン(Phe),チロシン(Tyr)のたんぱく質へのとりこみを阻害した。(3)PFPは完全な細胞についてもこわした細胞についても同程度の阻害をしめし,さらに正常細胞である肝細胞についても同様の阻害をあらわした。これに対してPNPは細胞をこわすとほとんど阻害がみられなくなり,肝細胞ではむしろPhe,Tyrのとりこみを促進し,がん細胞での特異的な作用が注目された。(4)この2類似体の作用機構とその相違について考察した;図5 参16