抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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熱疲れの研究の大部分はいわゆる単軸熱応力下の実験で,その基礎的資料を与えるものではあるが,実際の各種構造部材で問題になってる熱疲れ割れは,ほとんどが複雑な多軸熱応力の下で起こることは良く知られている.本研究では,多軸熱応力の繰返しを受ける物体に発生する熱ひずみの評価を行ない,この場合の強さと単軸熱応力下の熱疲れと定ひずみ高温疲れとの組関性を求め,これらを比較,検討することにより,多軸熱応力下の熱疲れ強さを推定するための比較規準を確立しようと試みたものである.試料はS15C炭素鋼(0.16%C)を900°C,1時間,焼なませるもので,多軸熱疲れ試験は中空の円柱状および球状試験片を用いている.一方,単軸熱疲れおよび定ひずみ高温疲れは薄肉中空円筒状試験片を用いて繰返し引張圧縮を与えている.結論として,以上にのべた3種類の疲れ試験結果を比較,検討して次のことがわかった.すなわち,多軸熱応力下の熱疲れ強さは,き裂発生繰返し数と熱ひずみの拘束率を,共通比較基準とする単軸熱応力下の熱疲れ試験結果およびき裂発生繰返し数を共通比較基準とする,相当定常温度下の定ひずみ高温疲れ試験結果から,充分推定し得ることがわかった.