抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ラドン崩壊生成物である半減期の長い
210Pbの身体量は,高レベルのラドン娘核種に被ばくしたウラン鉱夫のような個人の肺の放射線被ばく線量の一つの指標となる。しかしそのままでは骨中
210Pb濃度と推定被ばく線量とは直線にならないことが報告されている。これは肺に沈着したラドン娘核種以外のソースによる骨中
210Pb量を評価しなければならないためである。ここではこれらの主要なソースにつき研究したものである。7名のウラン鉱夫の骨試料中
226Raと
210Pbの濃度を測定し,
210Pbの比放射能と
226Raの比放射能の比を求め,これより鉱夫の体内
210Pbの平均9%がウラン鉱石の粉じんの吸入によるものであることを示した。その他のソースについては,公表されている他の実験データより計算し評価したものである。この結果主要なソースの寄与している割合は,43%が大気中から吸入された短半減期のラドン娘核種から、9%が上記の鉱山粉じんの吸入から,18%が大気中の
210Pbからおよび30%が体液中に溶解している
222Rnからのものであった。これらの結果から報告されているデータを再分析したところ,骨中
210Pb濃度と推定被ばく線量とは良い直線関係にあった(片岡兄一)