抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水俣湾い貝中の有機水銀を結品として分離しえなかったが,水俣湾アサリからりん片状結晶がえられた.その融点は173°でCH
3HgC(I)のそれと一致し,Iの合成晶との混融試験で融点降下を示さなかった.元素分析においてCl陽性,S陰性を示し,水銀含量は76.8%でIのそれの理論値に一致い貝からえた有機水銀とアサリ中の有機水銀の分離結晶および標品IについてIRスペクトルを測定し,またペーパークロマトを試みたところ,これらのIR吸収およびRfは一致.以上の結果は水俣貝より分離した有機水銀がCH
3HgClであることを立証するものである.またIの水俣湾魚介への蓄積の状況,これらの魚介がヒトその他の動物にせっ取されたとき,動物体内における蓄積状況と毒性についての実験ならびに考察から,水俣病の原因物質はIであり,その作用基はCH
3Hg-結合であると結論.