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J-GLOBAL ID:201602016341167192   整理番号:64A0262732

水俣湾魚介中の有機水銀とその有毒化機転(VI)水俣湾魚介中の有機水銀の性状と水俣病原因物質に対する考察

著者 (7件):
資料名:
巻: 19  号:ページ: 246-261  発行年: 1964年 
JST資料番号: F0882A  ISSN: 0021-5082  資料種別: 逐次刊行物 (A)
発行国: 日本 (JPN) 
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水俣湾い貝中の有機水銀を結品として分離しえなかったが,水俣湾アサリからりん片状結晶がえられた.その融点は173°でCH3HgC(I)のそれと一致し,Iの合成晶との混融試験で融点降下を示さなかった.元素分析においてCl陽性,S陰性を示し,水銀含量は76.8%でIのそれの理論値に一致い貝からえた有機水銀とアサリ中の有機水銀の分離結晶および標品IについてIRスペクトルを測定し,またペーパークロマトを試みたところ,これらのIR吸収およびRfは一致.以上の結果は水俣貝より分離した有機水銀がCH3HgClであることを立証するものである.またIの水俣湾魚介への蓄積の状況,これらの魚介がヒトその他の動物にせっ取されたとき,動物体内における蓄積状況と毒性についての実験ならびに考察から,水俣病の原因物質はIであり,その作用基はCH3Hg-結合であると結論.
引用文献 (26件):
  • 1) 入鹿山且朗, 甲斐文朗, 近藤孝子, 藤木素士: 水俣湾魚介中の有機水銀とその有毒化機転に関する研究, 第1報 水俣湾魚介中の有機水銀, 日本衛生学雑誌, 16 (5): 385, 昭36.
  • 2) 入鹿山且朗, 近藤孝子, 藤木素士, 甲斐文朗: 水俣湾魚介中の有機水銀とその有毒化機転に関する研究, 第2報 水俣湾ヒバリガイモドキ中の水銀と実験的に対照海域のアサリに蓄積せしめた水銀化合物との比較, 日本衛生学雑誌, 16 (6): 467, 昭37.
  • 3) 入鹿山且朗, 藤木素士, 甲斐文朗, 近藤孝子: 水俣湾魚介中の有機水銀とその有毒化機転に関する研究, 第3報 水俣工場廃水と水銀化合物, 日本衛生学雑誌, 16 (6): 476, 昭37.
  • 4) 入鹿山且朗, 近藤孝子, 甲斐文朗, 藤木素士, 田島静子: 水俣酢酸工場の水銀滓中の有機水銀, 日新医学, 49 (8): 536, 昭37.
  • 5) 近藤孝子: 水俣病の有毒化機転に関する研究, 第4報 Methyl (methylthio) mercury の合成, 薬学雑誌, 84 (2): 137, 昭39.
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