抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
塩ずりした魚肉が常温でゲル化する“坐り”の現象をおこすのぱ,肉に添加した無機塩電解質,特に陰イオンが親水性コロイドである肉蛋白の表面に吸着され,このイオンが水をひきつけて蛋白の水和を増進させること,陰イオンのもつ蛋白変性作用が蛋白ゲルの骨骼構造.の形成を促進することのためであると推論した.加熱凝固させて製造されるおり製品におけるゲル化の現象にも坐りのゲル形成理論が適用できることを認めた.上記ゲル生成理論に基づきゲルの骨骼構造の増強によるおり製品の足の増強策として,(1)予め坐りをおこさせてから加熱をおこなうとねり製品の足は著しく増強できることを利用する「坐り法」,(2)45°~50°Cの加熱処理は極めて弾力のあるゲルを形成させることを利用し,塩ずり肉を予め低温で加熱してゲルを形成させてから殺菌の目的で75°C以上に再加熱する”二段加熱法”を考察し,これ等の方法はねり製品の足の増強法として有効であることを明らかにした.