抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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固体有機物や塩化ナトリウムのようなハロゲン結晶に放射線を照射すると解雑してルミネセンスを発する現象はすでに報告されている。塩化ナトリウム溶液でもこの現象がみられ著者らの説明と同じ解釈をしている報告がある。水溶液中の放射線分解に基ずいて,γ光子が水あるいは水溶液と相互作用する時,γ照射した塩化ナトリウムを水に溶かすとH
2O
+・・・e
-のような三重項状態にある励起型化学種が含まれていることを証明した。このような化学種の存在によって多くの反応が説明でき,代素的な2例を引用した。この例から分かるように前述の化学種の存在を仮定することによって酸化剤と還元剤の両方に働く理由がエネルギー論からも明快に理解できる。このような仮定は水溶液系の放射線化学と放射線生物学の最新の現況を理解するのにきわめて興味のあることである(河村正一)