抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マウスにあらかじめ
85Srあるいは
90Srを皮下注射し,7日後から3日間,各種薬物を投与して,Sr骨沈着におよぼす影響をしらべ次の結果な得た。(1)キレート剤のうちSr排除効果のみられたものは,BADEとSrCl
2あるいはMgCl
2を併用した場合である。EDTA,DTPA,BADE単独,あるいは前二者とSrCl
2,MgCl
2併用した場合は有意な変化がみられなかった。またくえん酸Na単独,あるいはCaCl
2,SrCl
2,MgCl
2,酢酸鉛との併用や,テトラサイクリン,アスパラギン酸MgKなどのキレート剤でも有意な変化はおこらなかった。ヘキサメタリン酸NaはSrの骨沈着を有意に増加させた。(2)塩類のうちSr排除効果の認められたものは,MgCl
2とNH
4Clのある量を与えた場合であり,量を多くするとかえって効果がなくなる。MgSO
4,CaCl
2グルコン酸Caポリりん酸Naでは有意の変化がなかった。(3)ホルモンのうちでSr排除効果のあるものはみつからなかった。すなわちグルココルチコイド甲状腺ホルモン,抗甲状腺剤,上皮小体エキス単独および各種キレート剤との併用,長ホルモン投与はいずれも有意な変化を与えなかった。(4)飲料水として与えた1%溶液のMgCl
2,NH
4Cl,ポリりん酸Na,くえん酸鉄アンモイ,イオン交換体などは,いずれもSr骨沈着を減少せしめなかった。以上の如く,Sr排除には薬物を早期に与えないと効果がないことが,明らかになった;表4参7