抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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供試動物として,Rana pipiens(正常種)と(R.pipiens×R.sylvatica)の(交配種)の受精卵を0.1リンゲル液中で培養した。卵1mlに対し
22Naまたは
45Ca(KHOCO
3で中和したもの)を添加し,比放射能値を0.94μCi/mlとした。これらの培地で発生したはいを用いて,
22Naと
45Caの吸収作用につき,1,正常発生における吸収と時間および温度関係,2,正常種と交配種の原腸はいにおける吸収,3,正常種および交配種の
22Na吸収におよぼす前立せんE
1の影響について試験した。測定はNuc.ChiCago186型低バックグランド測定機を用いた。その結果培養期間が同一で温度が10°Cと14°Cの時,
22Naの吸収は26.500cpm,20.300cpm,14.5°Cと22°Cでは,3,224cpm,774cpmといずれも低温の方が高い吸収を示し,経時的に見ると24~48時間で
22Nallcpm,
45Ca223cpmであったがその後
22Naは増加し,
45Caは減少した。120~144時間において
22Na7277cpm,
45Caはわずか47Cpmであった。両種間の原腸はいでの吸収を見ると,正常種の末期はい(12期)はそれ以前の11期より
45Caの吸収は減少するが,その後14期に急激に増加する。他方
22Naは12~14期まで吸収は増加の一途を示した。交換種においては,経時的に
45Ca,
22Naともに増加が認められたが,その量は正常種よりも低い値であった。両種における
22Na吸収におよぼす前立せんの影響を検討すると,正常種では前立せんE
1添加による吸収阻害は認められず,むしろ高い値を示した。交配種においては正常種より低い値の
22Na吸収を示したにすぎなかった(稲葉繁)