抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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前回秋期実験につづき,今回は春期に2,000Ciの
137Csのほぼ500R(半致死量)を成熟かとに全身照射し,その日から2週間,各種温泉浴の実験を行ない,前回の成績と比較した。使用温泉は温研泉,湯の花加温研泉(0.5g/l),原爆センター泉,対照としてシステアミン注射(40mg/kgを隔日7回皮下注射)および非泉浴の5群である。前回のシステアミン注射は1回量25mg/kg。両回の実験成績を総合すると,(1)原爆センター泉にはシステアミン注射(25mg/kg隔日皮下注射)に匹敵するγ線障害防止作用がある。(2)システアミン40mg/kgの隔日7回注射では,半致死量のγ線障害をほとんど防止した。(3)秋期と春期とでは,湯治前春期に骨髄有核細胞数が著しく多く,血清チォール値が低かった。(4)したがって春期では,γ線による骨髄有核細胞の減少は,泉浴2週後にも回復しないものもあるが,それでも秋期の前値を上まわった。(5)γ線による血清チオール値の減少は春期に著しく,泉浴2週後の回復はめざましい。(6)体重,骨髄有核細胞の減少防止,骨髄細胞分類の変動など,原爆センター泉がシステアミン注射群にもっとも近い成績を示した。(7)湯の花加温研泉群は,体重減少防止,骨髄細胞回復の面で,システアミン注射群に近かった;図23表1