抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
多重粒子反応の相対論的取扱いで基本的な問題の一つに多重粒子状態をうまく表現する方法を見出す問題がある.この問題に対しては今まで最もよい表現方法として,非相対論的理論の枠内ではDalitzによって与えられたものがある.この論文では総エネルギーE,運動量P,角運動量Jに対して保存則が存在することに注目して,一体粒子のエネルギー,運動量,角運動量をもとにした表現方法をやめて一体粒子の状態ベクトルの重ね合わせであるIEPJMα>という状態ベクトルを相対論的に,かつ完全直交系をなすように表現する方法を提唱する.そのためにまづDalitzの方法を相対論的な系に対して拡張を行ない,ついで以前著者によって与えられた多重粒子系の角運動量固有状態を作る方法をここで適用し,適当なローレンツ不変の量子数を導入することによって反応の始,終状態を相対論的不変の形式で表現することが出来る.この方法は非同次ローレンツ群と呼ばれるポアンカレ一群のユニタリー表現の一般論であり,可約ベクトル空間のN重の直積を作る方法と同一のものである;参10(佐佐木 潔)