抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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幌加内角閃岩体の構造要素として,1)片理溝造,2)線構造I,3)線構造II,4)板折れ構造.5)せん断面上の線構造がある.角閃岩化作用のsyn-kinematic期ではa-線構造と考えられる線構造Iと片理構造が全岩相に広くみとめられ,構造要素の発達は後期形成相ほど強くなる傾向にある.post-kinematic期では線構造Iにcrenulationの加わった線構造IIが発達する.これはゆるくS字にしゅう曲するしゅう曲軸部,岩体周縁の片理傾斜の逆転するねじれ部分に局在する.岩体衡上期に発達するものは板折れ構造およびせん断面上の線構造で,分布は極限され,岩体周縁部およびしゅう曲ネジレ部分にみとめられる.これは角閃岩体が深部から上部構造部に衡上する際に,周縁部またはしゅう曲ねじれ部分に形成されたものと考えられる.petrofabric ana-lysisの結果.それぞれの構造運動に特有のfabric pat-ternを明らかにした.残晶角閃石・輝石のgranulation過程と角閃石変晶の生長様式とから,syn-kinematic期に広域に行なわれた構造運動はpost-kinematic期・1ater crystallin deformation期までうけつがれ,局所化された線構造IIで示される構造運動は板折れ構造・せん断面上の線構造で示される岩体衡上期まで引きつがれると考える.なお,斜長石のgliding twin,角閃石の並行配列性と粒度,かんらん石のgranulationと成分変化について述べている.