抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
フタロシアニン銅のホットアトム化学は(n,γ),(γ,n)反応について研究され(n,2n)反応はいままで試みられていない。そこで反跳原子の化学効果が原子核反応の種類に関係するかどうか検討するため,(n,2n)反応で生成したα型β型フタロシアニン銅中の
54Cuの熱等温アニーリングを研究した。ホットアトムの化学では少量の不純物の存在がリデンションに影響を与える場合が多いが,著者らの実験でも試料の純度がリテンションに著しい効果を与えた。すなわちβ型の等温熱アニーリング曲線を作ってしらべた結果,精製α型を高真空蒸発して作った試料の初期りテンションは23.8%でプラトーは高く。未精製のCyanine Blue GSの初期リテンションは16-17%でプラトーは低かった。一方60°Cでアセトンに浸しうすい塩酸とアンモニア水で交互に洗浄したCyanine Blue GSの初期リテンションは19-20%であった。同じような傾向はα型でもみられた。つぎに精製試料の初期リテンションをしらべた。その結果,長時間照射すると熱アニーリングのためリテンションが変動するので照射条件を検討することは大切で,とくに異なる核反応間の初期リテンションの比較の場合は重要である。吉原,海老原らはα型の初期リテンションがドライアイス温度と室温の照射の間で変わらないと報告している。β型ではドライアイス温度と室温とでは幾分差が認められた。α型では室温の(n,2n)の初期リテンションとドライアイス温度の(n,γ),(γ,n)の初期リテンションはともに約6%であった(河村正一);写図3表1参5