抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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パラジウム-炭素触媒を用いてアニリンの水素化機構を検討した.アニリンは直接シクロヘキシルアミンに水素化される一方,中間体のN-フェニルシクロヘキシルアミン(NPC)を生成する.このNPCはN-シクロヘキシリテンシクロヘキシルアミンを経てジシクロヘキシルアミンに水素化される.また水素化中にNPCがアニリンから生成する際,副生した酢酸アンモニウムと反応し,シクロヘキシルアミンを生成する.NPCのシクロヘキシルアミンへの分解は,NPCに酢酸アンモニウムを添加して水素化反応を行なうことにより確認された.アニリンから直接水素化によりシクロヘキシルアミンを生成する速度,およびNPC分解速度がシクロヘキシルアミンへの選択率を支配する重要な因子になっていることが認められた.酢酸アンモニウムをアニリン水素化のはじめに加え,NPCの生成が抑制されるか否かを検討した.酢酸アンモニウムは水素化活性を低下させなかったが,NPCの生成も抑制しなかった.しかしNPCの分解を促し,シクロヘキシルアミンへの選択率を上げることができた.考察した反応機構が他の触媒にも適用できるかどうかを検討するため,Adams酸化白金触媒と,7:3ロジウム-白金触媒について検討を行なった.本実験条件下におけるジシクロヘキシルアミン生成の主経路は,NPCを経るものであることが確認された:参10