抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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この報告は,f
7/2核の低エネルギー励起状態においてクォ-テッF状態が出現していることを立証する実験についての要約である。最初にクォ-テット状態を見付けたのは
54Fe(
16O,
12C),
58Ni反応においてである。
58Niの励起エネルギー4~10MeVの範囲で,少数の分離したグループが強く励起されいる。これらのグループがクォーテット状態であることは,
54Fe,
55Feおよび
58Niを標的核として得られたスペクトルを比較して確認している。次にこの反応の主な機構であるが,主なピークの角分布が無構造的であり,これはクーロン障壁付近の移行反応に対する予言と一致している。またこの反応のエネルギー依存性を調べてみると,クーロン障壁付近の低エネルギー衝撃でよく観測できている。ニッケル,塩素,チタンの同位体におけるクォーテット構造の進展について調べ,その結果を次のようにまとめている:1f-2p偶偶核に対してクーロン障壁付近で行なわれた(
16O,
12C)反応では,生成核の励起エネルギー-10MeV以下の少数の分離されたグループを選択的に励起する。そのパタンは中性子殻の中間で漸次消失する。N≠Zの偶偶核に対するα粒子移行で励起される状態と2陽子移行によるものとに,強い逆相関がある。N=Zの偶偶閉殻の外に1組ないし2組の中性子ペアをもつ標的核の場合には,α粒子移行は容易に0
+,2
+,4
+準位を励起する。中性子超過が多くなると,この基底状態帯の励起は強く抑制される