抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東独Dresdenに造られた質量分離器で,軌道半径60cm,60°偏向型のもので,京都大学理学部物理教室に設置されているものと形状規模などはほとんど似たものである。しかしそのイオン源部の補助磁場(約400G)の中心軸よりかたよった場所の磁力線(曲率半径130cm)にそってイオン源内の蒸気イオン化室内のプラズマ柱(イオンビームの進行する中心軸に対し直角)に曲率を持たせ,さらにその加速用スリット(およびこの加速スリットとイオン捕集器との空間に自動的に生ずる中和作用を行なう電子を追い返す負電位の加熱したスリットを共に)を同様に曲率をもたせて,Z方向の平面内で,このイオンビームを丁度偏向磁場内で交ささせるようにしてある。したがってイオン源でのイオンの長さ7.5cm(引出第一スリットの幅1mm)に対し,偏向主磁場の間隔が7cmとなり,それで,ほとんどイオンビームに対しては邪魔とはならない。またこれを受ける捕集器のZ方向め長さも7.5cmとすることができ,したがって,M=250のものを分離するときに要する磁場7500G(加速は40kVとして)のときに要する磁石の鉄の重量はわずか18tですみ,さらに幾何光学的にr方向のイオンビームのひろがり半頂角を8°にとり,イオン源部のプラズマアーク電圧およびW線条温度をうまく調整することにより,ビーム空間での残留ガス(1~1.5×10
-5mmHg)のイオン化による電子の中和作用を最良に効かせて,実にイオン源よりの引出イオン電流100mA(
24Mgと
25Mgの場合で),捕集器でのコレクタ電流81mAを生じている。その他建造上の詳しいデータが説明され,とくに我が国でのこの種の分離器の建造のためには,小規模で能力が非常に高い(イオン電流100mA以上)という点から注目すべき論文である;写4図12表2参25(金子)