抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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理研のサイクロトロンはすでに設計目標性能に達しており,陽子,重陽子,ヘリウムー3,アルファ粒子,炭素,窒素,酸素のイオンを広いエネルギー範囲に加速している。このうち陽子については高周波共振器の共振周波数を上昇させることにより,陽子のエネルギーをさらに高めることができる。サイクロトロンの設計当初にはこの目的をディーの上下の可動アースを取りはずすことにより達成することが計画されていた。しかし,この作業が相当の時間と人員を要するので,他の方法を工夫し,二つの手段によりほぼ陽子20MeVに相当する共振周波数を得ることができた。一つは可動ア-ス板を改造し,ディーとの間の容量を減少させる方法で,他はショート板を変形させ,共振タンクのインダクタンス分を減少させて目的を達した。これらの方法は当初考えられた方法よりも作業時間,労力が少なくてすみ,またこのサイクロトロンの特徴である可動アース板による周波数微調整機能を保つ利点がある。また可動アース板を外す方法では事実上,重イオンの加速は不可能となるはずであった