抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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鳥類のヘルペスウイルスをブタじん初代培養細胞に継代したところ,核内封入体を形成するウイルスが潜在感染していたので,このウイルスの性状とわが国のブタにおけるこのウイルスの抗体分布を調査した.ウイルスの核酸,構造,浮上密度,抵抗性,pK-15細胞での増殖性細胞変性効果などの生物学的,理化学的および血清学的性状から,この分離ウイルスはアデノウイルスに属し,ウシアデノウイルス袋井株と寒天ゲル内沈降反応およびけい光抗体法で共通で共通抗原性を有し,トリアデノウィルスOte株とは共通抗原性がないこと,中和抗体がブタ血清のみに認められることから,ブタじん細胞に由来するブタのアデノウィルスと考えられた.また,寒天ザル内沈降抗体検査からも,この分離ウイルスに関する抗体は広く分布していた.
