抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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剛球状の送音体と受音体とが接近しておかれたときの受音体による回折効果について数値計算と実験とによる検討を行なった。二つの球が存在するときの波動方程式を直接に解くことは困難なため,分布定数線路における反射の問題の類推から,二球間を相互に無限回散乱する波を求め,それらを重ね合わせる近似解法によった。はじめに,二球間の距離,二球の大きさなどによって,二球間の波の相互作用を検討したところ,球間距離の大きい場合は,相互作用は少なく,球間距離の小さい場合,たとえば,人間の頭と送話器との実際例を近似した球状モデルにおいては2回の相互作用まで考えればよいことがわかる。実際例と類似した球状モデルで,音源の振動部分と正対している球上の着目点における回折効果の大きさは低周波域にて約2dB,高周波域で約3~4dBとなる。また,球間の距離によって二球間に定在波が生じ回折効果の周波数特性が波状となる。数値計算と実測値とを比較したところよい一致が得られた;写図5表1参4
