抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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国際自動交渉エージェント競技会(ANAC)は自動交渉エージェントのソフトウェアに関する競技会であり,自律エージェントとマルチエージェントに関する国際会議(AAMAS)とともに開催されている。本論文では,ANACの目的,交渉プロトコル,交渉ドメインと各エージェントが所持する選好情報(効用関数),交渉プラットフォームGENIUS(General Environment for Negotiation with Intelligent multi-purpose Usage Simulation)を概説した。次に,ANACで導入されたルールの経緯と,優勝した交渉エージェントについて述べた。また,1)交渉が開始される際に実行されるメソッド,2)相手が合意案候補の受け入れ,拒否,交渉放棄のうちで選択した行動を返すメソッド,3)自身の行動を決定するメソッドを中心にJava言語で記述され,GENIUS上で動作する自動交渉エージェントの作成方法を説明した。特に,ANAC2015では個人効用とナッシュ積の平均値を評価指標として採用し,24体のエージェントを4グループに分けてグループごとに三者間交渉の総当たり戦を行った。優勝したAtlas3は交渉ゲームにおける最終局面の交渉を戦略型ゲームとして分析し,進化的に安定な戦略の均衡点での推定期待効用値を用いて多様な交渉状況下での適応を実現したことを示した。