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J-GLOBAL ID:201602200796916520   整理番号:16A0022783

単一の微生物による完全な硝化

Complete nitrification by a single microorganism
著者 (10件):
資料名:
巻: 528  号: 7583  ページ: 555-559  発行年: 2015年12月24日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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硝化は2段階の過程からなり,まず最初に,アンモニアがアンモニア酸化細菌やアンモニア酸化アーキアにより酸化されて亜硝酸を生じ,次にこれが亜硝酸酸化細菌により酸化されて硝酸を生成する。このような2つの機能的分類群による分業は,1980年にウィノグラドスキーが報告したもので,生物地球化学的な窒素循環の特徴として現在広く認められている。単一の生物におけるアンモニアから硝酸への完全な酸化[完全なアンモニア酸化(complete ammonia oxidation;comammox)]はエネルギー的には可能であり,標準的なアンモニア酸化微生物よりも増殖速度は遅いが増殖収率は高い微生物種が選択されるような条件下なら,こうした完全酸化過程が出現する可能性があるという予測がなされた。しかし,この過程を触媒する微生物はいまだ発見されていない。今回我々は,アンモニアを亜硝酸経由で硝酸へと酸化するのに必要な酵素を全てゲノムに持ち,実際にアンモニアを硝酸へと完全酸化してエネルギーを節約するニトロスピラ(Nitrospira)属細菌を2種,濃縮して初期特性解析を行った。そのアンモニアモノオキシゲナーゼ(AMO)は,現在見つかっているAMO類とは系統発生的に異なっているため,既知のアンモニア酸化微生物からの遺伝子の水平伝播によって最近獲得された可能性は低い。また,公開されている塩基配列データベースで,メタンモノオキシゲナーゼとして誤分類されたと見られる,今回のニトロスピラ属細菌AMOと非常によく似たamoA配列(AMOのサブユニットAをコードしている)が見つかった。この新規なamoA配列群の存在が明らかになったことで,環境中のアンモニア酸化微生物の存在量や分布の解明が進むだろう。また,長く探し求められていたcomammox過程が発見されたことで,窒素循環についての見方も変わると予想される。Copyright Nature Publishing Group 2016
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分類 (2件):
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微生物の生化学  ,  酸化,還元 
タイトルに関連する用語 (2件):
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