抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年開設される林道では,側溝が省略される場合が多い。そのため道沿い斜面から林道路面へ雨水が流入し,路面侵食が助長される恐れがある。本研究では,道沿い斜面からの流入水量が多い場所を集水面積や地形から予測できるか検討した。道沿い斜面からの流入水量が多い場所では,降雨後も路面流が長時間継続したり,維持管理の中で横断溝が追加されていたりすると考えられる。本研究では,林道を踏査してそれらが見られる場所を記録し,その出現頻度と集水面積や地形との関係を検討した。その結果,集水面積の大きな場所ほどそれらの出現頻度が高いという傾向は認められなかった。一方,それらは谷の横断部付近で多く見られた。谷の規模別に見ると,集水面積が0.1ha以下の小さな谷から10ha以上の大きな谷まで,付近での路面流継続区間や追加横断溝の出現頻度に有意な差はなかった。これらのことから,本研究の調査地においては,集水面積を基に道沿い斜面からの流入水対策が必要な場所を予測することは困難であると考えられる。集水面積の大きな谷の付近のみならず,小さな谷の付近でも道沿い斜面からの流入水に注意が必要であると考えられる。(著者抄録)