抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
健常者の中で話しにくさを自覚する人と自覚しない人の歯茎弾き音における調音動態の違いを,磁気発話観測装置を用いて検討した。日常生活において話しにくさを自覚する健常成人4名および話しにくさを自覚することはない健常成人3名を対象とした。神経学的異常や運動機能低下の検出に用いる舌の筋力の程度や運動範囲,反復運動頻度が健常範囲にあるかどうかを調べた。研究結果により,日常的に話しにくさを自覚する人としない人の問で,最大舌圧や舌の突出後退・舌左右移動などの粗大運動には差がないものの,舌端の運動範囲,速さおよび速さの経時的変化パターンを一定に維持する能力など,舌の微細かつ高速で巧緻性の高い運動能力に違いがある可能性を示唆した。話しにくさを自覚する人の発話の聴覚印象の不明瞭さ,発話者自身が感じる話しにくさとして,これらの差が出た可能性があった。