抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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フィンランドは,イノベーション力の高い国として紹介されることが多い。実際,国を挙げてイノベーション力を高めようとする動きが1990年以降あった。加えて,教育水準の高さでも注目されている。そこで,フィンランド企業が,実際にどのようにマネジメントを行っているのかを,マネジメント・コントロールの視点から探った。視点は大きく2つある。1つは,マネジメント・コントロール・システムのうち,権限責任構造(組織構造),目標設定と計画,業績評価,報酬という公式的な仕組みである。もう1つは,組織メンバーの動機づけのポイントとコミュニケーションである。これはマネジメント・コントロールの仕組みが情報を活用して(コミュニケーション)組織メンバーを動機づける仕組みであることを踏まえたものである。調査分析から,フィンランド企業においては,マネジメント・コントロールの仕組み自体に大きな特徴があるわけではないが,そこで働く組織メンバーの「自分自身で考える力(independent)」の高さが,組織階層を越えた,垂直的・水平的なコミュニケーションとも相まって,素早い意思決定を可能とするとともに,創造的チームワークを生むことがわかった。(著者抄録)