抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,中学校段階に着目し,農業教育の教育効果に関する意識(以下,農育意識とする)の実態を明らかにするとともに,農業教育の社会に果たす役割について検討することを目的とした。農育意識の実態を明らかにするために,本研究では農育意識調査票を作成した。中学生を対象に調査を実施し,有効回答数411名の回答を分析した。項目分析によって質問項目の信頼性などを検討したのち,農育意識の意識構造を検討するために因子分析を実施し,得られた意識構造をもとに,属性による農育意識の比較検討を行った。その結果,以下のことが明らかとなった。1)農育意識を明らかにするための意識調査票を作成することができた。また,この調査票は因子分析により第1因子「農育における情操的因子」,第2因子「農育における知識・技能因子」,第3因子「農育における農家への感謝因子」からなる3因子の下位構造をもつことも示された。特に,農業教育による農家への感謝をもつことの可能性が示されたことは重要である。2)学習者の属性による農育意識の差異を分析した結果,性別,経験数,家族の農業への興味,農作業体験の興味,農業のイメージのすべての属性において有意差が認められた。また,農育意識の下位構造である3因子による属性の分析を試みた結果,第1因子「農育における情操的因子」は,意識形成に差の生まれやすい因子だと解釈することができた。(著者抄録)