抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Wi-Fiパケットセンサを利用した人流解析手法は,個人を識別した移動軌跡データの収集が容易で分解能が高く,屋内での運用にも向いている反面,Wi-Fi機能を有効にしていない人やそもそも携帯端末を所持していない人も存在するため解析対象領域内の人の実数を確率的にしか把握できないという特徴がある。我々は複合商業施設での2ケ月に渡る実証実験を通じて施設の全出入口に設置された人感センサデータとWi-Fiパケットセンサによって認識した滞留者数を照合することで実数を推定するための実数推定係数を算出した。この際,来館者の訪問パターンを考慮し平日と祝日・休日を分離して対応し,1週間分の人感センサデータを学習用としてWi-Fiパケットセンサの観測値の乗数倍と1時間毎の人感センサの観測値との間で最小絶対誤差(LAE)を与える係数を実数推定係数αとして算出するとともに,別の1週間分の人感センサデータを正解セットとして推定実数値と比較して実数推定係数の確からしさを評価した。この結果,1時間区切りの滞留者数の1日分の累計では最大誤差が7.9%に収まっていることを確認した。さらに,リアルタイムでの人流解析を実現するために,推定遅延時間βを設定し,実数推定結果出力を必要最低限で遅延させることでProbe Requestフレームの送信間隔が分単位となる影響を軽減した。(著者抄録)