抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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乱流中の粒子沈着は空気輸送,集塵,粒子サンプリング,粒子の核形成と成長などとの関連で注目されている。粒子の沈着と再懸濁は周囲条件の影響を受け,もし粒子が非常に小さい場合には,再縣濁は発生しない。本研究では高速の顕微鏡カメラを使用して,同時に発生する粒子の沈着と再縣濁を乱流中で観察した。実験では87,600 fpsの高速度カメラを使用し,2種類のアルミナ粒子(A:球形,B:不定形)が矩形の断面を持つチャネル中を移動する画像を測定した。なお気流の速度は5 m/sと6 m/sであった。実験データから沈着地点からの距離に対する粒子の速度,沈着と再縣濁の時間的変化,粒子の直径に対する滞留時間の関係を解析し,以下の結論を得た。沈着プロセスにおける粒子の運動方向は気流の方向とほぼ一致していた。再縣濁プロセスでは,空気で運ばれる粒子と沈着した粒子の衝突のために,粒子は気流の顕著に異なる方向へ移動した。粒子の沈着と再縣濁フラックスを定量的に解析し,再縣濁フラックスは粒子沈着フラックスと同期していることを見出した。沈着粒子は粒子の再縣濁が発生するまで,静止状態であった。滞留時間の中央値は約20msで,これは非常に短かったが,衝突における接触時間より遥かに長かった。粒子直径が大きくなると,滞留時間は減少した。