抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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人の不適切な行動(意図しないエラーや意図的不遵守など)による品質事故・トラブルを未然に防ぐには,RCA(Root Cause Analysis:根本原因分析)を行う必要がある。しかし,多数の内職者を含む調達・外部委託を行っている組織においては,RCAの実施は容易でない。そこで,本稿では,このような組織においてRCAを適用する場合の難しさを明確にした上で,それらを克服するための手順(組織の把握,工程の把握,FMEAによる作業分析,事故・トラブル報告書の整理,不適切な行動の特定,組織における役割分担に基づく直接原因・根本原因候補リストの修整)を提案した。さらに,提案した手順を多色ボールペン組立の品質不良事例に適用し,その適用容易性・有効性について検討した。その結果,FMEAを用いた作業分析と事故・トラブル報告書との突き合わせによる不適切な行動の特定,不適切な行動のタイプと未然防止活動において果たしている役割に基づいた直接原因・根本原因候補リストの修整により,多数の内職者を含む調達・外部委託においてRCAを行う際の難しさを克服できることが分かった。