抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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強力な超音波を水中に照射すると,青白い発光を呈する。これはソノルミネセンスとして1930年代から知られる現象で,電子の制動放射からと思われる広帯域なスペクトルをもつ光である。Na,Kなどのアルカリ金属を含む水溶液からは,広帯域光とともにアルカリ金属原子特有の発光も生ずる。Na発光の発光機構,特に発光場所についてこれまで論争があったが,最近10年間の我々のグループの研究成果により決着がついたと信じている。発光スペクトルのアルコール添加効果,溶存ガス依存性,周波数依存性,また発光写真,発光パルスの観測などから以下の結論に達したことを述べる。NaCl水溶液中のNa
+イオンは気泡の合体・分裂を契機として微小な液滴とともに気泡内に入る。気泡収縮時の高温高圧環境により還元され,Naと希ガスのvan der Waals分子が形成される。その電子励起状態から発光にいたる。なお,より高温な環境からは希ガスと相互作用しないNa発光も存在する。(著者抄録)