抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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持続的で豊かな社会の基盤整備や製品・サービスの提供に向けて,魅力的で品質が良く,顧客満足度の高いシステム実現の重要性がますます高まり,社会的要請となっている。従来から,ソフトウェアの真の品質,生産性の向上を図るためには「源流管理」,すなはち,システムデザインの品質を高め,品質を作り込むことが極めて重要であると言われてきた。一方,システムデザインは非定型かつ,デザイナー適用業務に関する知識や経験,やアイデア,ITスキル,洞察力,発想力などに負うところが多く,システムの開発工程の中でも最も高度で困難な作業とされる。システムデザインの品質が低いと,開発中や開発完了後に機能要求や非機能要求の漏れや不備が露呈して仕様変更が発生し,開発プロジェクトが破綻するばかりでなく,購入者と供給者の間で訴訟問題に発展する場合もある。このような課題認識の中で2007年,世界ではじめてソフトウェアの要求定義プロセスに踏み込んだISO/IEC25030:ソフトウェアの品質要求定義が国際標準として制定され,筆者は,この規格のドキュメントエディタとして規格の開発に参画した。そこで,本論文では,ISO/IEC25030について紹介するとともに,この規格のシステムデザインへの適用の可能性についての思考実験の結果について述べる。(著者抄録)