抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿ではGPS測位などによって取得されたユーザの移動履歴(GPSログ)から,歩行や車などのユーザの移動手段を推定する移動手段推定に取り組む。従来の移動手段推定手法は,複数ユーザのGPSログと移動手段アノテーションを用いることで,教師あり学習の枠組みで推定モデルを構築している。教師あり学習を用いるアプローチにおいては,GPSログから推定に有効な特徴を抽出することが大きな課題であり,従来は試行錯誤を通じて人手によって特徴が設計されてきた。しかしながら,人々の行動は多様であり,移動軌跡も様々な特徴を含んでいるため,人手による特徴設計ではすべての特徴を網羅するような特徴抽出が困難であるという限界がある。我々は,特徴表現をデータから自動的に獲得する表現学習を用いることで,人手による特徴設計では困難な推定精度達成が可能であると考えた。本稿では,高性能な表現学習を実現するために,入力されたGPSログから移動手段に特徴的な情報を保持したまま表現学習の入力に変換する手法を開発し,これを採用したフレームワークを提案する。提案フレームワークにおいては,表現学習としてdeep learningを用いて新たな特徴表現を抽出し,これを加えた特徴をもとに教師あり学習を行うことで推定モデルを構築する。実データであるGeoLifeデータセットを用いた評価実験の結果,人手による特徴設計を用いる従来手法と比べて,提案手法が高い推定精度を示した。これにより,GPSログに対する表現学習の有効性を確認した。(著者抄録)