抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
農林業センサスは1950年から実施されてきた農村統計の中心を成す統計調査であり,その調査票情報の高度利用が求められている。本論文では,1)農林業センサスの年度間リンケージによるパネルデータ化,2)統計調査間リンケージといった京都大学寄附講座農村水産統計デジタルアーカイブ講座による農林水産統計の高度利用プロジェクト研究について述べた。特に,2000年,2005年,2010年の3時点の農林業センサスにおける農家をリンケージさせ,都市的,平地,中間,山間といった4つの農業地域類型別と全体の集計を行ったパネルデータセットを概説した。具体的には,経営耕地面積や農産物販売金額などの階層変動を考察できることを示した。また,2)には農林業センサスの母集団フレームを活かしたリンケージと,農業集落という小地域単位での集計に基づく地域リンケージが存在する。今後は,i)2015年も含めた形でのパネルデータの拡張,ii)世帯系及び事業系としての生産主体の基本構造の把握といった方向に高度利用を展開すべきことを論じた。