文献

J-GLOBAL ID：201602212018509070   整理番号：16A0199282

原始重力波の新しいプローブとしての原始ブラックホール

Primordial black holes as a novel probe of primordial gravitational waves

著者 (2件)： NAKAMA Tomohiro (Univ. Tokyo, Tokyo, JPN) ,  SUYAMA Teruaki (Univ. Tokyo, Tokyo, JPN)
資料名： Physical Review. D. Particles, Fields, Gravitation, and Cosmology  (Physical Review. D. Particles, Fields, Gravitation, and Cosmology)
巻： 92  号： 12,Pt.A  ページ： 121304.1-121304.6  発行年： 2015年12月 
JST資料番号： D0748A  ISSN： 1550-7998  CODEN： PRVDAQ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 原始ブラックホール(PBH)を用い,原始重力波ゆらぎを探査する新しい方法を提案した。宇宙マイクロ波背景(CMB)に関係するスケールよりはるかに小さい共動スケールでの原始テンソル摂動振幅が非常に大きいとき,テンソル摂動とスカラー摂動が線形なレベルではデカップルするにも係わらず,それによって2次の効果によりスカラー摂動が誘導される(誘導スカラー摂動)。原始重力波振幅が大きくなり過ぎると,得られる誘導スカラー摂動も大きくなりすぎ,地平線交差での密度ゆらぎの振幅がPBHを生成するために必要なオーダー1になる領域がたくさん現われる。その結果,PBHが過剰生成され,その存在を制限する現存の種々の観測と矛盾してくる。したがって,このことを利用すれば,超地平線スケールでの初期テンソル摂動の振幅に対する上限を導くことができる。得られたPBHの上限は,他のビッグバン元素合成およびCMBから得られる制限より厳しくなることがわかった。

シソーラス用語： 重力波【相対論】 ,  ブラックホール ,  宇宙黒体放射 ,  密度 ,  *ゆらぎ
準シソーラス用語： 宇宙マイクロ波背景 ,  *原始ブラックホール ,  *原始重力波 ,  密度ゆらぎ

分類 (2件)： 宇宙論  (DB07000D) ,  一般相対論及び重力理論  (BA07030F)

タイトルに関連する用語 (3件)： 原始重力波 ,  プローブ ,  原始ブラックホール