抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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冷凍コンテナの内部には冷凍設備があり,コンテナ内を冷気が循環する仕組みになっている。冷凍コンテナでは,温度変化による事故が発生する。代表的なものとしては冷凍設備自体の故障,電源部分の故障,温度設定の過誤,そしてコンテナ自体の物理的損壊による気密性の損失が挙げられる。本研究では,冷凍設備である蒸発器ファンが故障した場合における庫内の温度変化について詳細に測定し検討を行った。実験では,実際に船舶に搭載されている冷凍コンテナを屋外に設置し,冷凍設備が故障した場合に庫内温度上昇に伴う解凍過程の観察を行う中で,蒸発器送風ファン2台のうち,1台が故障した場合における庫内の温度変化について検討した結果,以下のことが明らかになった。1)蒸発器ファンが2台のうち,左側にある吸込口のセンサー側の蒸発器ファンが停止した場合,庫内の温度制御が困難となり,4.0°C上昇した。貨物によっては損害を及ぼしかねない値である。2)庫内の温度管理として吸込温度により制御および表示しているため,どちらか一方の蒸発器ファンが停止しても大きな変化が見られず,輸送時に庫内温度の変化に気づくことは大変難しい。3)コンテナ貨物の配置による貨物温度について,上段に行くほど,また南側側面にいくほど高く外気温および日射量に影響を受けており,積み付け位置により外部からの影響もあるといえる。以上のことから,コンテナ内部の冷気の流れが,温度変化に大きく影響することが明らかになった。