抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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血液凝固能力は血栓症の患者の診断に最も重要な因子の一つである。ソフトマターのゲル化の例としての血液凝固に関して,我々は解析的方法をこの現象に適用しいくらかの関連パラメータを得ることができる。種々のシステムでポリマ溶液と架橋剤溶液の接触により誘起されるゲル化動力学は,「移動境界描像」(Yamamoto et al., J. Phys. Chem. B, 2010, 114, 10002~10009)によって良く説明される。この論文の目標はこの描像が,血液凝固試験に使われる臨床的に重要な生物学的システムに適用できるか否かを,明らかにすることである。我々は,血漿が矩形セルの中で塩化カルシウム溶液と接触するとき形成される,血漿ゲル層の厚さの時間経過を測定し,移動境界描像の基礎の上で理論的に解析した。全過程は血漿を特徴づける3パラメータ,k,k
in及びβを含むスケール方程式を使って良く表現され,ここでkは三次元網状組織形成の初期段階に達するのに必要な時間であり,パラメータk
inは塩化カルシウム濃度に比例し,βは定数である。これらの結果は2溶液の接触に誘起されるゲル化動力学の一般論の,血漿の試験管内凝固(ゲル化)への直接適用可能性を指摘し,フィッティングパラメータは診断に使って良い。Copyright 2017 Royal Society of Chemistry All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST