抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,中山間地域の農業公社による集落支援の可能性を大分県中津市にある山国町における定点観測に基づいて次の項目に沿って記述した。1)地域農業の現状と公社・生産法人の性格,2)山国町の位置と地域農業の諸条件(地域概要,地域農業の概要,担い手と地域農業の諸条件,農地政策への対応),3)「公益社団法人農業公社やまくに」の活動と経緯(農作業受託事業,その他作業受託事業,経営と構成員,公社の設立とその後の経緯),4)「株式会社農業生産法人やまくに」の役割と経過(農作業・農業経営の状況,生産法人設立と公社との連携の背景,今後の展望-「地方創生統合戦略」での位置づけ),5)中山間支払第4期対策と公社・生産法人(中山間支払第4期対策の特徴と背景,大分県における第4期対策への移行(協定数・協定面積の維持,後退的指標と市町村ごとの多様性,小括-表面的な現状維持と内実の後退),6)山国町における第4期の対応と公社・生産法人の役割(2015年度の協定数と面積,単価設定とその背景,更新断念から10割,超急傾斜地に取り組むT地区と公社・生産法人,協定更新を断念したY地区と公社・生産法人,公社・生産法人にとっての中山間支払),7)まとめ(事例に位置づけ,公社・生産法人の役割と課題),である。