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J-GLOBAL ID：201602214534817077   整理番号：16A0225305

高砂の技術 l-メントール合成と不斉合成技術

著者 (1件)： 雲林秀徳 (高砂香料工業)
資料名： 高砂香料時報  (Takasago Times)
号： 176  ページ： 3-6  発行年： 2015年11月25日 
JST資料番号： S0237A  ISSN： 0286-8024  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 生命体とキラル化合物の相互作用において,化合物のキラリティーが全く異なる生理活性を示す事がある。このために,不斉炭素が存在する化合物の場合,キラル化合物の生理活性の評価と鏡像体のみの使用が義務づけられている。キラルな薬物の開発には効率的な不斉合成法が望まれ,開発されている。不斉異性化反応の研究の中でBINAP不斉配位子による不斉収率の向上が開発された。ロジウム-BINAP錯体による簡便で高収率合成法が確立した。これにより,d-シトロネラールから需要の高いl-メントールが合成された。l-メントール製造過程の各中間体を利用してさまざまな香料,医農薬中間体などへの誘導が行われた。不斉異性化反応はl-メントールの不斉合成へと発展し,不斉水素化反応へと進化してキラル化合物の合成と発展に活用されている。

シソーラス用語： *化合物 ,  光学異性 ,  ラセミ体 ,  性質 ,  *不斉合成 ,  不斉配位子 ,  ロジウム錯体 ,  水素化 ,  *不斉反応 ,  脂環式アルコール ,  単環モノテルペン
準シソーラス用語： キラリティ ,  *キラル化合物 ,  不斉水素化

分類 (2件)： 光化学反応,ラジカル反応  (CF02090A) ,  反応の立体化学  (CF02130V)

物質索引 (3件)： BINAP ,  d-シトロネラール ,  l-メントール

引用文献 (2件)：

• R.Noyori, " Asymmetric Catalysis in Organic Synthesis", John Wiley & Sons, New York.(1994)
• 雲林秀徳・佐用昇・芥川進・坂口登志昭・鶴田治樹「金属-BINAP錯体触媒を用いた不斉合成技術の開発」『日本化学会誌』No.12,835(1997)

タイトルに関連する用語 (2件)： l-メントール ,  不斉合成