抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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通信事業者が安定した通信サービスを提供するためには,ネットワーク装置の障害を迅速に検知し,適切な復旧対応を実施することが重要である。一般的に,ネットワーク装置障害はイベントログに含まれているアラート情報により直接的に検知されるが,より検知感度の高い手法として,イベントログ時系列パターンに着目し,発生数の少ないパターンを検知する方法も研究されている。これまで,マルコフモデルを用いてイベントログ時系列を学習し,状態遷移確率の低い時系列パターンを検知する手法が提案されているが,これらの手法は,各状態遷移の時間的な特徴を考慮していない。このため,平常時と同一の状態遷移を短時間に繰り返すような障害に対応できない課題がある。そこで,筆者らは時間付きマルコフモデルを用いて,状態遷移の時間的な特徴も考慮した障害検知手法を提案する。本稿では,提案手法の概要を述べると共に,キャンパスネットワークに設置されたネットワーク装置のイベントログを用いた評価結果について述べる。(著者抄録)