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J-GLOBAL ID:201602216129828412   整理番号:16A0004607

LMO1のスーパーエンハンサー多型によって仲介される神経芽細胞腫の遺伝的素因

Genetic predisposition to neuroblastoma mediated by a LMO1 super-enhancer polymorphism
著者 (39件):
資料名:
巻: 528  号: 7582  ページ: 418-421  発行年: 2015年12月17日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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神経芽細胞腫は,通常は幼児期に生じる小児悪性腫瘍で,発達中の交感神経系由来である。臨床表現型は,転帰が非常に良好な局所腫瘍から,集中的治療を行っても長期生存率が約40%の,広範に転移する疾患にまでに及ぶ。以前に行われたあるゲノム規模の関連研究で,LMO1遺伝子座のありふれた多型が,神経芽細胞腫の感受性や腫瘍細胞におけるLMO1へのがん遺伝子依存と高い関連を示すことが明らかになっている。今回我々は,原因となるこの遺伝子座のDNAバリアントと,神経芽細胞腫の腫瘍発生につながる機構を調べた。最初に,LMO1遺伝子座全体にわたり可能性のある全ての遺伝子型のインピューテーションを行い,次に,高い関連を示す一塩基多型(SNP)をクロマチンの近接する可能性のある領域,進化的保存性のある領域,転写因子の結合部位にマッピングした。SNPrs2168101G>Tが,最も高い関連を示すバリアントであり(統合P=7.47×10<sup>-29</sup>,オッズ比0.65,95%信頼区間0.60~0.70),これはLMO1の第1イントロン内の,ヒストンH3リシン27の大規模なアセチル化を特徴とするスーパーエンハンサーに位置していることが分かった。腫瘍形成に関連する祖先型G対立遺伝子は保存されたGATA転写因子結合モチーフに位置している。新しく進化した防御型TATA対立遺伝子は,神経芽細胞腫の原発腫瘍での全体的なLMO1発現低下に関連しており(P=0.028),GATA3結合能が低いことが分かった(P<0.0001)。このSNPがヘテロ接合性の腫瘍では,Gを含む鎖の方が発現・活性が高いという対立遺伝子不均衡が見られることを,RNA塩基配列解読(P<0.0001)およびレポーターアッセイ(P=0.002)の両方で実証した。これらの知見は,LMO1の第1イントロンのスーパーエンハンサー配列内に存在する最近進化した多型が,GATA転写因子の結合の差異やシスにLMO1発現を直接調節することを介して神経芽細胞腫の感受性に影響を及ぼし,これが腫瘍細胞のがん遺伝子依存につながることを示している。Copyright Nature Publishing Group 2016
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分類 (2件):
分類
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発癌機序・因子  ,  遺伝子の構造と化学 
タイトルに関連する用語 (5件):
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