抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2012年は,農研機構近畿中国四国農業研究センター(香川県善通寺市,海抜24m)の圃場において「アンデスの乙女」,「サラダオトメ」,「サラダオカメ」,「アンデスの雪」,「SY11」および「SY107」を用い,また2013年は,愛媛県中予地方局産業振興課地域農業室久万高原農業指導班(愛媛県上浮穴郡久万高原町,海抜500m)の圃場において「アンデスの乙女」,「アンデスの雪」,「SY11」および「SY107」を用い,「アンデスの乙女」の生育特性を調査した。2012年での試験において,「アンデスの乙女」の株あたりの茎数は,定植後45日目および77日目では他の供試した品種および系統よりも多かった。定植後108日目における「アンデスの乙女」および「サラダオカメ」の地上部乾物重は,他の供試した品種および系統よりも多かった。定植後108日目に収穫した塊根の貯蔵試験において,「アンデスの乙女」は光条件にかかわらずすべての塊根の表皮の色が赤紫色になった。「SY11」および「サラダオカメ」の塊根の表皮の色は,明条件においてすべての調査個体に赤紫の変色があったが,暗条件ではほとんどの個体で変化がみられなかった。2013年での試験において,「アンデスの乙女」の株あたりの茎数は,定植後57日目は他の品種および系統よりも多く,定植後169日目の収穫時では「SY107」とともに多かった。定植後111日目の葉の調査結果から,葉身の縦横比および葉長に対する葉柄の比率は「アンデスの乙女」と「SY107」との間で有意差が認められず,アントシアニンの着色程度は「SY11」に類似していた。以上のことから,「アンデスの乙女」は生育初期から茎数が多いことや塊根の表皮の色が赤紫色に変化しやすい特性を有することが明らかとなった。(著者抄録)