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J-GLOBAL ID：201602219020854803   整理番号：16A0190072

有機機能性材料を指向した新規リン含有π共役分子の創製

著者 (1件)： 武田洋平 (大阪大 大学院工学研究科)
資料名： 生産と技術  (季刊誌生産と技術)
巻： 68  号： 1  ページ： 27-30  発行年： 2016年01月10日 
JST資料番号： F0270A  ISSN： 0387-2211  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 芳香族イミド分子の窒素原子を同族元素であるリン原子で置き換えたリン等価体としてのジケトホスファニル化合物の物性について検討した。検討したリン等価体の化合物は3種であり,いずれもピロメリット酸の構造を有するジケトホスファニル化合物である。それらはどれも黄色固体であり,空気中で熱的に安定で5%重量減少温度はおよそ300°Cであった。紫外可視スペクトルから,吸収波長と吸収末端は長波長にシフトしており,DFT計算からのHOMO-LUMOギャップの低下も確認した。リン31NMR解析から,ピラミッド反転障壁ΔG₂₅⁺⁺=11.7kcal/molであり,これまでの有機リン化合物のそれと比較してかなり低いことが分かった。

シソーラス用語： *エネルギーギャップ ,  立体配座 ,  X線構造解析 ,  密度汎関数法 ,  共役 ,  イミド ,  *有機リン化合物 ,  電子構造 ,  脂環式ケトン ,  カルボニル基 ,  温度 ,  分子反転 ,  ポテンシャル障壁 ,  エネルギー
準シソーラス用語： *HOMO-LUMOギャップ ,  X線結晶構造解析 ,  π共役 ,  熱重量減少温度 ,  ピラミッド反転障壁エネルギー

分類 (2件)： 有機りん化合物  (CF08040N) ,  分子の電子構造  (BH05010Q)

引用文献 (7件)：

• Zhan, X.; Facchetti, A.; Barlow, S.; Marks, T. J.; Ratner, M. A.; Wasielewski, M. R; Marder, S. R. Adv. Mater. 2011, 23, 268-284.
• (a) Barron, A. R.; Hall, S. W.; Cowley, A. H. J. Chem. Soc., Chem. Commun. 1987, 1753-1754. (b) Saunders, A. J.; Crossley, I. R.; Coles, M. P.; Roe, S. M. Chem. Commun. 2012, 48, 5766-5768.
• 筆者らと同時期にカナダ カルガリー大学のBaumgartner教授のグループも同様の着想のもと、研究を開始していた: (a) He,X.; Borau-Garcia, J.; Woo, A. Y. Y.; Trudel, S.; Baumgartner, T. J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 1137-1147. (b) He, X.; Baumgartner, T. Organometallics 2013, 32, 7625-7628.
• Matano, Y.; Imahori, H. Org. Biomol. Chem. 2009, 7, 1258-1271.
• Zheng, Q.; Huang, J.; Sarjeant, A.; Katz, H. E. J. Am. Chem. Soc. 2008, 130, 14410-14411.

タイトルに関連する用語 (4件)： 機能性材料 ,  リン ,  π共役分子 ,  創製