文献

J-GLOBAL ID：201602220157563844   整理番号：16A0909330

Be₂Ti化合物の水蒸気との反応性と水素貯蔵能力

Reactivity with water vapor and hydrogen storage capacity of Be₂Ti compound

著者 (3件)： Kim Jae-Hwan (Sector of Fusion Research and Development, Japan Atomic Energy Agency, 2-166, Omotedate, Obuchi, Rokkasho, Kamikita, Aomori, Japan) ,  Iwakiri Hirotomo (Faculty and Graduate School of Education, University of the Ryukyus, Okinawa, Japan) ,  Nakamichi Masaru (Sector of Fusion Research and Development, Japan Atomic Energy Agency, 2-166, Omotedate, Obuchi, Rokkasho, Kamikita, Aomori, Japan)
資料名： International Journal of Hydrogen Energy  (International Journal of Hydrogen Energy)
巻： 41  号： 21  ページ： 8893-8899  発行年： 2016年06月08日 
JST資料番号： B0192B  ISSN： 0360-3199  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： ベリリウム金属間化合物は,中性子増倍や耐火機能・水素貯蔵・超伝導といった多様な優れた性質を示す。Be12M化合物(M=Ti,V,Zr)は,核融合炉のための中性子増倍材料として検討されてきた。一方,Be17M2化合物は耐火材料として探求された。さらに,Be₂MはLaves相をもつことで知られ,高H₂ガス貯蔵能力を持つA₂B型化合物として特徴づけられる。小密度の故に,Be₂Mの水素特性は,本化合物中のH₂ガス量および,H₂Oとの反応性・水素捕捉サイトの観点から大きな興味を引いてきた。しかし,Be₂Mを扱った研究は僅かしか存在せず,そのデータベースは満足すべきレベルに達していない。高温における水蒸気との反応性および高水素貯蔵能力を明らかにするために,水素貯蔵材料としてのベリリウム金属間化合物(=Be₂Ti)を試みとして合成した。X線回折プロファイルと電子プローブマイクロ分析の結果,予備合成した単一相Be₂Tiの均一化処理とプラズマ焼結が良好に行われたことが確認できた。1% H₂Oを用いた反応によるBe₂Tiの水素発生率は,試験温度上昇と共に増加した。H₂Oを高温にさらすと,TiO₂が表面上に形成される。さらに,圧力濃度温度曲線を用いて評価したBe₂Tiの水素ガス貯蔵濃度は,298Kで0.56wt.%(=0.125H/M)であった。これは,H₂圧力を13MPaまで増加したことを考慮すると比較的低い値である。更に行った圧力濃度温度測定によると,水素容量の粒径依存性は見られなかった。第一原理計算に基づくシミュレーション結果は,二種の水素捕捉サイトが存在することを示した。四面体位置と三角形中心位置であり,両者の溶解エネルギーは各々,-0.52と-0.05eVであった。この値は,水素5.4wt.%相当の最大捕捉サイトを意味する。この実験との不一致は,Be₂Ti試料大きな表面部分は酸化層であり,水素の表面侵入を阻害するという事実のためである。Copyright 2016 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.

シソーラス用語： *水素発生反応 ,  *水素吸蔵 ,  *ベリリウム化合物 ,  *チタン化合物 ,  *金属間化合物 ,  放電プラズマ焼結
準シソーラス用語： プラズマ焼結

著者キーワード (5件)： Hydrogen storage ,  Be₂Ti ,  PCT curve ,  Solution energy ,  First-principles calculation

分類 (3件)： その他の金属組織学  (WB01040Y) ,  気体燃料の輸送,供給,貯蔵  (YE02060M) ,  気体燃料の製造  (YE02030F)

タイトルに関連する用語 (4件)： 水蒸気 ,  反応性 ,  水素貯蔵 ,  能力