抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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測器近傍の障害物の有無が気温に与える影響を定量的に評価するため,放射による観測誤差が最大で0.04°Cの高精度な測器による気温観測を行い,空間広さ(「周囲の障害物と測器との距離」と「障害物の高さ」との比)に注目して解析した。観測は,首都大学東京南大沢キャンパスの陸上競技場の芝地上6地点において,2014年8月22日~9月17日に行い,その内1地点では不織布の囲いを設置して,空間広さが小さい状態を人工的に作り出した。その結果,日中は,空間広さが小さくて天気がよいほど気温が高くなり,いわゆる日だまり効果(測器近傍の障害物による風速の減少に伴う地上気温の上昇)の影響が示唆された。一方,夜間は,空間広さが小さい地点ほど気温が低くなった。これは,囲いによる風速減少により上空大気との熱交換が抑制されるとともに,囲いの中に冷気がたまりやすくなることで放射冷却の効果が強められたことが原因と考えられる。また,日中と比べて夜間には地点間の気温差は小さくなったが,これは日中と夜間の正味放射量および風速の違いを反映したものと考えられる。(著者抄録)